富士浅間木の花祭り

富士浅間木の花祭りは、愛知県奥三河の山村で700年間受け継がれてきた国の重要無形民俗文化財「花祭り」に由来しています。

その昔、熊野から奥三河へやってきた修験者たちが、「人間は修業によって生まれ変わった新しい人格へと自らを再生することができる」ということを、当時都で流行っていた歌や舞を通して村人たちにわかりやすく演じてみせたことが、花祭りの始まりと云われています。以来花祭りは、人々が夜通し舞い踊り、神々と交遊しながら穢れを祓い清め、新たな生命力を授かる「生まれ清まり」の祭りとして、形を変えながら脈々と受けつがれてきました。
祭りには多くの鬼が登場し、人間の代表である翁と鬼が問答をする場面があります。その中に「伊勢天照皇大神、熊野権現、富士浅間」という文言があり、2012年、奥三河の鬼門である艮(うしとら)の方角にあたる富士の地にて、この祭りを継承する流れが生まれました。こうして、この歴史ある祭りの伝統を受け継ぎながら、新しく生まれ変わったのが富士浅間木の花祭りです。

祭りには、日本全国及び世界各地の有志の方々から、寺院や滝などで汲み上げられたご清水が寄せられます。舞庭(まいど)と呼ばれる祭場の中央には釜戸があり、様々な地から集ったご清水がその釜の中でひとつに融合し、聖なる火で焚かれます。ひとつに溶け合った水の周りを日がな一日舞い踊ることで、人々の心もまた、ひとつに溶け合っていくのです。
祭事のクライマックスである「湯ばやし」の舞では、釜の中で温かくなった湯が一斉に場内に振りまかれます。人々は清めの湯を浴びて、新たな自分へと生まれ変わるのです。最後に残った湯は川へ還され、大地を流れて海へとそそぎます。さらに、ご清水を送ってくれた世界中の人々へも届けられ、調和の響きが地球全体へと広がっていきます。

どうぞ、皆さまのお住まいの地からもご清水をお送りください。そしてこの星を、調和の響きで包んでいきましょう。

この祭りの要は、鬼です。人々は、鬼は災いをもたらすものとして恐れ、節分には「鬼は外」と豆まきをしてきました。けれども実は、鬼は私たち人間の心の中にある闇を浮かび上がらせ、それを取り払い、美しくなることを教えにやってくるのです。

はるか昔、自由気ままに振る舞う八百万の神々に、世を乱さぬようにと心の掟を厳しく説いた地の大神・国之常立尊(くにのとこたちのみこと)は、八百万の神々から疎まれ、艮の方角へ封印されました。以来、八百万の神々は好き勝手に振る舞い続け、世の中は荒れ放題に。そんな中、大神様は年に一度、もっとも寒い時期に鬼の姿をして現れ、人々に心を磨くことの大切さを伝え続けてきたのでした。そしていよいよ世が行き詰まり、どうにも立ち行かなくなった今、奥三河の鬼門の方角にあたる富士の地で、大神様の封印が解かれる時がやってきました。大神様は光り輝く艮の金神(うしとらのこんじん)として復活し、すっかり逆さまになった世の中の立て直しが始まるのです。富士浅間木の花祭りでは、そんな時代の大きな節目となる物語を表現しています。人々は鬼と共に舞い踊り、心の汚れを祓い清め、生まれ変わった新たな心で立春正月を迎えるのです。

どれほど外が寒くとも、土の中では確実に、新たな春に向けて生命が動き始めています。その大地を踏みしめ、活力を与えると共に自らもまた新たな生命力を授かり、天地に生かされている喜びを知って、一人ひとり誰もが美しい「個の花」を咲かせていく。そして命が躍動するままに花を舞い、やがて地上が色とりどりの花々であふれていく。そんな世界を表現するために、富士浅間木の花祭りは誕生しました。

 

*木の花祭り誕生までの物語をブログにてご紹介しています。  →「木の花記 金神様の巻」

この祭りの醍醐味は、何と言っても見るだけではなく参加することにあります。舞庭(まいど)を取り囲む観客は「セイト衆」と呼ばれ、舞手と共に祭りの主役となる存在です。ぜひみなさんも参加してみてください!

午前10時から午後4時までは、会場前で売店を営業しています。木の花自慢の美味しいあんこがたっぷり入った名物・鬼の清めまんじゅうや、秘伝のタレを使った香ばしい五平餅のほか、炊き込みご飯にけんちん汁、おぜんざいなどをご用意。お茶もご用意していますので、祭りの合間の一休みに、どうぞお気軽にお立ち寄りください。

花見舞のお願い

木の花ファミリー及びNPO法人ぐりーんぐらすは、この伝統ある祭りを富士の地で受け継ぎ、調和の響きを世界に発信していく祭りとして、たくさんの人々と共に、これからも発展させて参ります。祭りの会場では、この活動を応援してくださる皆さまからの「花見舞(寄付金・お一人さま千円以上)」を受け付けております。花見舞をお寄せいただいた方には、売店でご使用いただけるお食事券または祭りの記念品を贈呈させていただきます。
お寄せいただいた花見舞は、祭りの開催経費や祭具の維持等に大切に使わせていただきます。また、現在祭りはおひさまハウスひまわりの大ホールにて開催しておりますが、煙を上げて火を焚き、水を振りまき、地を踏みしめて舞い踊るこの祭りの姿をより表現できる場として、土間を据え付けた専用の祭場「花宿(はなやど)」を建てたいという、壮大な夢もあります。火と水と土の融合する花宿で、ぜひ一緒に思い切り舞い踊りませんか。皆さまからご支援をお待ちしております!

〈 お問い合わせ 〉NPO法人ぐりーんぐらす:0544-67-0485 / 木の花ファミリー:0544-66-0250

ともこ富士浅間木の花祭り